
ネタバレあります!
大泉洋さんが主演を演じる奇跡の実話。始まって5分くらいから最後までずっと泣いてた。作り話のようなのにこれが実話なんてと信じられない気持ちになった。こんなこと出来るんだなって。
生まれつきの心臓病を患っている娘を救うために自分自身で人工心臓を作ろうと私財や、10年という長い期間をかけて挑んだ家族の話。
町工場を営んでいた大森洋さん演じる主人公の坪井。医療の知識はゼロ。もちろん一人では人工心臓を作るなんて出来ない。だから、大学の研究所や知り合い、職場、周りの人達に頭を下げ頼み込む。そうして本気度や熱意が伝わって協力者が、一人また一人と増えていく。その一方で娘の病気の進行は進み人工心臓の開発にかかる費用もかさんでいく。精神的にも肉体的にもきつかっただろうなというのが簡単に想像できる。それでも諦めない。一歩ずつ一歩ずつ実用化に向けて進んでいく。だけど、次々に高い高い壁が立ち、遂に娘の身体に限界が来てしまう。
普通だったら、ここで終わると思う。だけど終わらない、病気の娘との約束を守るために今度は他人のためにそれまでに学んだ知識や技術を活かすべく別の医療器具を開発することに挑戦し始める。
そこまで他人のためにできるかな。お金と時間を使って。しかも成功するかどうかもわからない研究に。でも、あったんだろうな。綺麗事抜きでそこには絶対に何がなんでも娘との約束を果たすんだ、病気で苦しんでいる人を助けるんだという信念が。
そしてそれが実を結び何万人もの命を救い今現在も病気で苦しむ誰かを救い続けている器具が完成する。これが実話というんだからこんな感動することはない。
一人でも多くの人に観てほしい。そして、命の尊さや家族のありがたさ、人の暖かさ、努力することの大切さを感じてほしい。そうすれば、もっともっと優しい社会に愛が溢れる社会になると思う。
また、この映画で学んだ事。それは自分は困っている、助けてほしいと素直に頼むこと。
今回のように誰かが手を差し伸べたり協力してくれるかそんなことはわからないけど、自分は困っていることを周りの人が知らなければ誰も協力なんて絶対にしてくれない。変なプライドや、恥ずかしいなんて思わずにどんどん助けを求める。
そして自分が助けを求められたら自分のできる範囲のことをする。そんな風に自分の出来ないことや困っていることは誰かに頼んだほうが周りも自分も幸せのなれると感じた。私はあまり誰かに自分のプライベートなこととか話すのが苦手で誰かに相談したり、手伝ってもらったりすることが苦手だけど少しずつでもそんな自分を変えれたらと思った。
最後に一つ残念というか現実が嫌になったのが、大学の在り方。前例がないとか素人とかそんなな理由で研究費用が降りない、研究が進められない、大学同士の変なルールで実用出来ない。そのために助かるはずの命が救えない。そんなと馬鹿げた話が今でもあるのならこの作品をきっかけに変わってほしい。熱意がある人を応援してあげてほしい。大学だけでなく、政治の世界とか他の社会でもあるんだろうけど正しいことをする人を応援できる仕組みづくりが世の中に広まってくれれば技術においても世の中はもっともっとスピーディに変化出来ると思う。
今も実用化できていない人工心臓も、いつかは!!
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